Vol.0969/HAL研究所:メタルスレイダーグローリー
データ
No.
0969
ソフト名
メタルスレイダーグローリー
メーカー
HAL研究所
発売日
1991/08/30
定価
\8,900
入手価格
\10,000(ヤフオク)
状態
箱○ 説明書○ ポスター○ シール○ ハガキ○
取っつきやすさ
★★★☆☆
オススメ度
★★★★★
※「入手価格」は、管理人が入手した時の価格。オークションでまとめ買いした時は単純に頭割り。その場合は、市場価格を反映していないこと多し
※「取っつきやすさ」は、説明書等を読まなくても操作できるかどうか。★が多いほどGood!。
※「オススメ度」は、あくまで管理人の個人的好み。★が多いほどGood!!
 HAL研究所が4年以上の月日を重ねて世に送り出した、ファミコン史上唯一の「8メガビット(=1メガバイト)」ROM作品です。そのファミコンとは思えない美しいグラフィックの数々は素晴らしいものがあります。例えば・・・

・セリフにあわせて口が動く&母音と人物によってメッセージ音が変わる
→メッセージが出るとき、どうしても目がメッセージに行きがちですが、よーく見るとメッセージによって口の開け方が違うんです!しかも、やりとりに合わせて人物の表情も変化します。メッセージ音もボイスをファミコンの音源で再現しようと本気で考えているとしか思えない手の込みようで、長いセリフをよーく耳を澄まして聞いてみると、本当にしゃべっているようにも聞こえる・・・時もあります。

・アニメーションがあったり巨大なものが動いたり。
→鍵をぽいっと投げるシーン、宇宙での船の動き、道路をGLORYを載せて海沿いを車で走らせるシーン・・・。一つ一つがとても丁寧に作り込んであって、おそらく1回プレイしただけでは製作者の技術のすべてを見尽くすことは不可能ではないかと思います。巨大なものが動いてもファミコン特有のスプライトのちらつきがほとんどありません。

 さらに、ゲームをやり込むとハマる要素、親切な点が満載です。

・ストーリーがよい!
→管理人はADVは結構きらい(途中で投げ出してしまう)な人なのですが、本作品はストーリーのテンポがよく、登場キャラもよく考えてあって感情移入しやすくなってます。一つ一つの会話も丁寧に作ってあって、この人物ならここでこーゆーよね、みたいな、説得力がすごくある作りになっています。たまに難しいコトバが出てきますが、ものすごくマニアックなんだろうけど、全然わからなくても問題なし、みたいな感じで気になりません。途中でびっくりさせられるようなこともあるので、攻略サイトなど見ずにプレイすることをオススメします!なお、ゲーム時間はそんなに長くありません。一晩あればできちゃいます。

・パスワードがわかりやすい!
→「○○○のところへ いくよ」「みんなのところに ○○○よ」など、それまでの常識を覆すわかりやすいパスワードによるコンティニュー方式をとっています。千波にあるパスワードを入れるとデバッグができる裏技もあります。

・コマンド全入れでOK、ではない!
→わたしがADVがきらいな理由の一つが、コマンドを全部入れまくればクリアできちゃう、みたいな作品があるからです。(もしくは、あるフラグを立てていないといっこうに先に進めない&そういうのに限ってヒントが少ない)が、メタスレではそういった点で不満を感じずに最後までいけました。

 とにかく、プレミア価格や発売までの経緯など、ゲームの本質以外のところがあまりにも有名な本作品ですが、中身も大変素晴らしい作品です。コレクターで、手に入れたけどやっていないというアナタ、ぜひ箱から引っ張り出してやってみてください。

 市場的には、Aクラスのプレミア価格です。とにかく企画と製作、宣伝に常識外の時間と費用をかけてしまったために、ROMを作る費用が足りずにわずかしか作れなかった(根拠はありませんが、一説には5,000本程度とか・・・。)という説がもっともらしく流れているようです。つまり、供給不足による絶対個数の少なさが、そのすさまじいグラフィックの良さ、作品のできばえの良さに乗っかってプレミア価格になっている模様です。ただ、スーファミでディレクターズカット版が出てから驚異的な価格が下落したようで、以前は店頭では平気で30,000円くらいしていたそうですが、最近ではオクなら10,000円前後で買えると思います。

 てなわけで、ファミコンの文化史に燦然と光を放つ「メタルスレイダーグローリー」。手に入れにくいかも知れませんが、是非(完品で)手に入れてやってみてください。面白さは保証します。

↑左がステッカーで右が説明書