Part5 金反射層CD-Rメディアについて

 

No. メーカー 型番
評価
原産
OEM
容量 MAX 備 考 4倍 8倍 16倍 20倍 24倍 32倍 40倍 52倍 平均
111 113 MITSUI AK200PX0A
D
アメリカ
MITSUI
650
8倍
ゴールドプリンタブル金反射層
1.6
1.5
5.7
1.4
-
-
-
-
1.55
124 20 三菱化学 SR74AT1E
D
台湾
三菱
650 16倍 SUPER AZO合金反射膜1P
2.4
-
-
-
-
-
-
-
2.40
132 93 MITSUI AK707M10A
D
アメリカ
Mitsui
650 8倍 MITSUI GOLD ジュエルケース
5.8
4.6
4.4
4.2
-
-
-
-
4.93
161 165 Mobile Fidelity MFSL24K Gold ULTRADISK CD-R
E
アメリカ Mitusi 650 12倍 金反射層(V.R. 0.9)
22.8
19.8
0.6
-
-
-
-
-
11.0
167 112 MITSUI AK200WX0A
F
アメリカ
MITSUI
650
8倍
ホワイトプリンタブル金反射層
1.8
1.8
2.5
4.2
-
-
-
-
1.80
-

 現在(05/11/19)、当サイトで検証済の、いわゆる「金反射層メディア」は上記の5製品です(順位は175製品中の順位である)。通常のCD-Rメディアに比べて、相対的にエラー値が高めなのが分かります。中にはC2、CUを検出しているものもあります。

 そのため、「金反射層はPremiumとは相性が悪いなあ」くらいにしか思わなかったし、それで個人的に納得していました。

 しかし、当サイトのお客様であるバルさんから非常に興味深い検証結果を記したメールをいただきました。ご本人の承諾をいただき、一部掲載させていただきます。

(前略)管理人様でまとめられている中で、三井金反射層がプレクプレミアムと相性が悪いということですが、確かに他の検証サイトでも同様となっており、確かに相性が悪いように見受けられます。当方MacとPCを複数所有しており、管理人様と同様に検証したのですが、プレクプレミアムを使用しても、OSとの相性で全く違う質の良い三井金CD-Rが出来る事がわかっております。
わざわざ違うロットの三井金やMFの金反射層を購入して行っても見たのですが、やはり、ある一定のOSで、平均C1が0.1や0.2などの非常に高品質の三井金CD-Rに焼けることが確認できました。この条件下では誘電マスター等も、他の方のC1エラー値の1/4程で焼ける事がわかっています。しかし、条件の違うOSでは、全く同じロットの誘電マスターでもC2が見られるなど、非常にOS依存度が高いのではないかと思われます。
私の見解としては、おそらく金反射メディアとプレクプレミアの相性が悪いのではなく、そもそも焼くためのOSが条件として適切ではないのではないかと思われます。

 ライティング環境として、OSによる影響など今まで考えもしなかったので(せいぜいライティングソフトくらい)、盲点をつかれた感じがしました。MacOS環境を持っていない管理人としては非常に貴重な検証データであり、お礼ついでに、ぜひメール文章を掲載させていただきたい旨のお返事を送らせていただきました。すると、バルさんからさらに詳細なメールが送られてきました。抜粋になりますが、引用させていただきます。


(前略)以下の内容は、少なくとも私が使用した環境において、という事になります。一般的に極端な違いが見られる誘電マスターと三井金メディア
についてですが、誘電マスターに関しては、どんなロット(PAから始まるものだけですが)を使用しても総C1値は600程です

三井メディアは現在店で購入できるアメリカ三井3種類とMobileFidelityについてですが、前回お伝えしたように、平均C1値が0.1または0.2です。ただ、同じメディアを使用しても、三井は若干ロットによる違いがあるような印象です。これもまた正直に言いますと、平均C1値が0.3になった時もあります(MFの1枚だけだったはずです)。この違いが大きいとみるか小さいとみるかは判断がわかれるところですが、誘電マスターと比較すると、やはり総合的には誘電が優れているのかな?という印象を持っています。

しかし、どうやってもMacOS上で、一般的に知られている様なエラーにはなりません。なぜここまで違いが出るのかというのは、率直に言って、わかりません。前回メールでお伝えしたように、唯一考えられるのが、OSによる違いです。誘電マスターのC2のみに言及すると、MacOSでもOS10.2.8を使用すると、誘電マスターでもC2エラーが出た事があります。しかし同じマシンのMacを用いても、OS10.3.x以降を使用した場合では、C2エラーが出た事がありません。HDDを初期化してOS10.2.8(OS10.2.xシリーズの最後のバージョン)とドライブのパッチのみインストールし、インストールした直後に焼いてもC2エラーが出た事があります(かなりショックだったのですが)。

これらのことから、少なくともマシンによる差というよりも、むしろOSの違いによる影響なのではないかと、私自身判断しております。

ではOSのこの違いで何が違うのかというと、そこまでは追及できておりません。ここからは主観的な内容になりますが・・・

OS10.2.xは動作が非常に重いのです。逆にOS10.3.xは軽く、何でもサクサク動きます。焼いている最中の進行状況を見ていても、焼き終わるまでの時間表示が、OS10.2.8では、例えば「残り5分30秒でほんの少しもたつき5分28秒」という風に、若干ずれが生じているような状況があります。表示としてはほんとにごくごく僅かなのですが、これが焼く際の修正となり、結果としてエラーとして出てしまう場合があるのではないかと考えております。

 同一マシンにおいてOS入れ替えによってC2検出の有無がはっきりしていることなど、なるほどOSによる影響を考えざるを得ない結果が出ています。金反射層について、当サイトの検証とは正反対の結果が出たケースとして、みなさんにもご紹介させていただきました。情報を提供してくださったバルさんに感謝の念を捧げたいと思います。(05/11/19)