それでは検証にうつります。
 最初の検証は、テンプレにある定格以外の解像度が使えるか否か、という点です。VCDの解像度はいうまでもなく352*240に固定されているわけですが、MVCDでは多くの解像度のテンプレが用意されています。まず、テンプレデフォルトの設定で解像度だけを変更してエンコード&焼き再生してみて、画質を見比べてみました。
 大事な点ですが、通常、定格以外の解像度でVCDとしてCD-Rに焼くことはできません。ソフトによりますが、一切はねつけらる物や、再エンコしてしまうことによって通す物などがあります。そこで、VCD Checker というフリーソフトを使います。これを使うと、解像度などのファイル情報のみを書き換えて、ライティングソフトを騙して焼いてしまうことができます。
 なお、今後、特に記載していない限り、テンプレは2.6ではなく2.6exを使用しています。

【検証1】
それぞれの解像度は本当に使えるのかどうか。
ソース:mpeg2(4Mbps) 1min  ライティング:B'zRecorderGold5.4 ドライブ:LG電子4040B
エンコ設定はMVCDデフォルト(固定品質)
時間はエンコにかかった時間(Pentium4 3GHz HT対応)です。

【結果1】
1 EX2.6 704*480 CQ65 2:35 15758KB 最初画像がバグる。画質はきれい。
2 EX2.6 480*480 CQ65 1:40 13400KB 「不正なファイルです」と出て、VCD Cに通らない。
3 EX2.6 352*480 CQ75 1:25 12621KB 最初画像がバグる。早送り不安定。ややきれい。
4 EX2.6 352*240 CQ75 1:06 8089KB  通常のMVCD。この中でははっきり画質が劣る。

【考察1】
 まず初めに、1)や3)のファイルをウインドウズ上で再生しようとすると・・・な、なんと、エクスプローラが落ちます。(笑)モニタの解像度が最低(セーフモードの時のような)になり、再起動すると「システムは深刻なエラーから回復しました」などという恐ろしいメッセージが出てきます。詳細は不明です。皆さんも気をつけて下さい。また、480*480のものはVCD Checkerに通りませんでした。これまた、詳細は不明です。(よって映像の検証はできませんでした。)

 検証結果ですが、定格である352*240のものと他の解像度では、違いがはっきりと表れました。4)の画質は、いわゆるVCD独特の(そして私が最も嫌う)「ぼやけた画質」が出ていました。ところが、1)及び2)の画質は、DVDよりも色合いがちょっとだけ薄いくらいの、とても鮮やかな画質でした。画質面では1)及び2)の圧勝です。
 問題点は、1)は冒頭の1〜2秒間だけ画面が「カラフルなモザイク」のようになってしまうことです。同じく2)は、冒頭の数秒間だけ画面が「妙に縦長になってしまう」ことです。このなぞはヒゲオヤジさんが解明してくれましたが、VCD Checkerを通すことによる影響なのだそうです。ちなみにこれを解消する方法もあるようです。(※)また、早送り/巻き戻しの際やや不安定になりましたが、さほど影響はありません。
 ファイルサイズにも注目してみます。1)はこのままだと1枚のCDに50分はいるかどうか、というサイズです。一方4)は、80〜90分は楽に入りそうなサイズです。長時間はいる夢のVCDと画質両面を求めるのなら、3)の解像度が魅力的です。ただし、4)にしても通常のVCDよりもはるかにブロックノイズが少なかったということは述べておきたいと思います。

※〜以下、ヒゲオヤジさんの検証結果です。

「(1)規格外で焼けるライティングソフトで焼く。

私はnero vr6を持っていたのですが、これだと、規格外のまま焼くか、エンコードするかをダイアログで聞いてくるのですが、規格外のまま焼く事を選択すると、そのまま焼けます。

(2)無理やりフレームサイズを規格外に戻す。

record Now vr4.6 も持っているのですが、こちらでは、フレームサイズが規格外だと受け付けてくれません。

なので、いったん、VCDチェッカーで規格どおりに書き換えておいて、一旦recordNowにファイルを読ませます。

その後でで、VCDチェッカーでフレームサイズを元に戻しちゃいます。

規格チェックをしているのは焼く寸前ではなく、ファイルを読み込む時である事を逆手に利用したインチキです。

焼くボタンを押したときには何事も無かった様に焼けました。

他のライティングソフトでどうなるかは微妙なので、(1)の方が確実でしょう。 」

ともぞうはいずれのライティングソフトも所有しておりませんので現在検証不可能ですが、参考にしてください。